分科会について

分科会は同じタイトルを2回のセッションで行います。

参加したい分科会を2っ選ぶことができます。

DAY2:
第1セッション 13:30 (予定)
第2セッション 14:55 (予定)

分科会(1)

カークパトリックモデルを使ったゴール設定ワークショップ

ビジョンと施策を明確に結びつけるゴールの作り方

「目標が曖昧で、計画がブレる」「望む成果につながらない」そんな悩みはありませんか?インタープリテーション全体計画の策定においても「来訪者にどうなってほしいか」、そして「地域がどうなってほしいか」を逆算したゴール設定をすることはとても有効になるものだと思います。また、インタープリテーション全体計画の策定だけではなく、企画・プログラム設計にも有効です。カークパトリックモデルを利用し、ビジョンと施策を明確に結びつける手法を紹介いたします。

担当:山﨑和幸 氏

栃木アウトドア事業振興会BERGTOAD

WEA(国際野外指導者) COL (認定アウトドアリーダー)、JEIEL (日本教育学習評価機構) ID expert、ケニアに教師として滞在後、海外でのアドベンチャーレース、登山経験を活かしたアドベンチャラスでフレンドリーをモットーにしたガイドとして現場にも出つつ、人材育成、コンテンツ造成における支援を全国エリアで活動中。

分科会(2)

インタープリテーション全体計画策定のためには欠かせない「ワークショップ」の作り方

「ワークショップ?またですか〜」「もううんざりですよ」と言われないために

 

地域に住み、地域で様々な活動をしているあらゆる関係者が集まってどうやってストーリーを紡ぎ出し、全体計画を作ってゆくのか?
簡単ではないワークショップを継続的に開催してゆくためのプロセスとより参加度の高いファシリテーションへの工夫を皆さんと共有します。さらに、全体計画をわかりやすく伝えるための「挿絵づくり」についても実例をもとにお話しします。この4年間、長崎県雲仙で20回近いワークショップを開催してきた2人がこのワークショップを担当します。

担当:川嶋直 氏

川嶋直事務所/日本環境教育フォーラム

山梨県清里のキープ協会に30年間勤務(1980〜2010)。その間に自然体験型環境教育事業を組織内起業する。インタープリテーションのプログラム開発・人材育成を1990年頃から行う。2022年の雲仙温泉地区インタープリテーション全体計画策定ワークショップの設計とファシリテーションを皮切りに、雲仙市(国見・橘湾地区)、日光国立公園(奥日光、那須)、天草、白神山地、八戸十和田・北海道東トレイル等のIP全体計画に関わる。

担当:堀口治香 氏

雲仙観光局

東京都府中市出身。2019年に長崎県雲仙市へ移住。農業関係の地域おこし協力隊として雲仙市役所農林課に所属。2022年から一般社団法人雲仙観光局に入社。地域営業部担当として働く。雲仙市内の雲仙温泉地区、国見地区、橘サンセット地区のインタ―プリテーション全体計画策定に携わり、現在進行中の有明ベイサイド地区でのインタ―プリテーション全体計画策定の集まりで、現場を担当している。趣味は絵を描くこと、土地の方言を聞くこと。

分科会(3)

「インタープリテーション計画」は、もう古い?!

日本型のインタープリテーション計画の在り方&活かし方
(ディスカッション)

米国の事例を参考に、日本でも取り入れられ始めたインタープリテーション計画。しかしその米国では、カナダの取組みを参考に新たな来訪者体験の向上施策に取り組んでいます。米国式をもはや真似る必要はなく、日本オリジナルを打ち出していく時期になっているかもしれません。そうした背景の中、米国・カナダにおける最近の取組をご紹介しつつ、①インタープリテーション計画という名称、このままでいいの問題、②計画の活かし方やさらに地域で盛り上げていくための今後の夢など、新しい日本型の「来訪者体験向上の戦略」を考える場にできればと思います。

担当:伊東里佳 氏

環境省 自然環境局 国立公園利用推進室

地球環境の保全と持続的開発、貧困削減に関心を持ち、新卒から約20年JICA(国際協力機構)にて、アジア、アフリカ諸国の農業・農村開発、持続的森林管理分野の技術協力・無償資金協力等に従事。時を経て、国内に関心が移り、2021年に環境省へ転職、野生生物課勤務2年、2023年4月から現職(期限付職員)。今後の夢は、人の営みも歴史と自然の一部という日本ならではの価値を、ブラタモリっぽくインバウンドに伝えられる・・・?

分科会(4)

全体計画のアウトプット(公開)方法について

つながりから生まれる“生きた計画”のつくり方
(ディスカッション)

本分科会では、インタープリテーション全体計画を「冊子や報告書をつくる作業」としてではなく、「地域の人が集まり、語り合い、関係を育てていくプロセス」として捉え直します。現在、多くの地域で全体計画のアウトプットは冊子作成に偏りがちですが、本来大切なのは、形よりも“過程”です。人と人が出会い、地域の価値に気づき、それを自分の言葉で語れる人が増えていくことこそ、持続可能なインタープリテーションの基盤となります。本分科会では、行政・地域の立場を越えて対話を行い、「もし冊子が使えなかったら、全体計画をどう描くか」という問いを出発点に、関係づくり型の計画づくりを体験します。完成形を持ち帰る場ではなく、自地域で“問いを持ち帰る”ための時間です。

担当:市来勇人 氏

雲仙ガイド/TSUDOI guest house

雲仙温泉を拠点に「火山の物語を歩くガイド」として活動。日本初の国立公園・雲仙を舞台に、火山、地形、温泉、暮らしの関係を一つの物語として伝えるインタープリテーションを行っている。国内だけでなく、ニュージーランドでは約700kmを歩きながら、大地と人の営みを体感。歩くことで見えてくる風景や、土地が語る物語を大切にしながら、「自然を案内する」だけでなく、「地域の魅力を翻訳する」ガイドを目指している。